競走馬になぜ安楽死という措置が取られるのかを解説していきたい思います。
目次
安楽死の方法
主に筋弛緩剤などの薬を用います。出来るだけ馬への苦痛を与えずに旅立ってもらおうって目的です。
安楽死となる原因
・骨折
・脱臼
・靭帯損傷
・内臓疾患
等のケガや病気が主な安楽死の原因です。
この様なケガや病気をしたら必ず安楽死となるわけではなく、獣医に予後不良と診断された場合に安楽死の措置がとられることになります。
予後不良とは
競馬における予後不良(よごふりょう)とは、主に競走馬が競走中や調教中などに何らかの原因で主に脚部等に故障を発生させた際など、回復が極めて困難で、薬物を用いた殺処分の処置が適当であると診断された状態を言う。
転じて、競走馬への安楽死処置そのものに対する婉曲的表現として用いられる場合も多い。特に、競走中の骨折等を原因として予後不良に到る場合は「パンク(する)」と表現されてきた。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%88%E5%BE%8C%E4%B8%8D%E8%89%AF_(%E7%AB%B6%E9%A6%AC)より
競馬ファンとしては耳にしたくない言葉です・・・
骨折位でなんで安楽死??
骨折位でなんで安楽死になるんだ!?かわいそうじゃん、ちょっとの間おとなしくさせておいけば治るっしょ。って考える人もいると思うのでその理由について解説していきます。
理由1
サラブレッドの体重は軽い馬で400キロ重くて600キロくらいあります。
ちなみにディープインパクトの体重は430キロ位でサラブレットとしてはかなり軽いです。
その体重を四本の細い足で支えています。重度の骨折などをしてしまうと折れた足を地面につけることが出来なくなり他の足に体重がかかることになります。そうなると他の折れていない足に負担がかかり死亡率のかなり高い蹄葉炎等の感染症にかかりやすくなります。獣医学的見地から骨折により合併症を引き起こす可能性が高いと判断されると、不要な苦痛の緩和などの目的から安楽死がとられます。
骨折したから安楽死になるのではなく予後の状態も考慮して判断が下されるのです。
また馬は人間のように骨折したからじっとして治るまで安静にしてようなんてことはできません。
思うように動けないストレスや痛み等で大暴れしたりするようになります。大暴れをしてどこかに足をぶつけて別の足をまた骨折なんてこともしばしば起きます。馬はストレスに敏感な生き物でストレスがもとで重病ににかかってしまうこともあります。このような二次的な問題あります。
上記のように様々なことを判断して安楽死か治療するのかは決められています。
機械的に判断しているのではないってことが分かってもれえればって思います。
安楽死の措置が取られた馬
レース後すぐ
・サイレンススズカ
・ライスシャワー
治療を試みたが・・・
・テンポイント
・サクラスターオー
・バーバロ
オーナーの要望やわずかな望みにかけて予後不良の診断がくだされても治療を試みることもあります。
バーバロは一時はかなり回復したのですが、骨折した部位をかばったことで蹄葉炎になってしまい、最後は安楽死の措置がとられました。
今回は以上になります。