証人喚問や参考人招致がどうのこうのってやたらニュースになりますよね~ニュースを見ている限りではどっちも議員のお偉いさん方が、悪いことをした人を呼びだしてメディアのさらし者するって印象が強いですし、単に支持率目当ての政治的パフォーマンスにしか見えないこともありますよね。
こんなことして意味あるの?てか、なんで証人喚問と参考人招致っていう似たような制度があるの?って疑問に思う人もたくさんいると思います。そこで今回は証人喚問と参考人招致の違いや共通点を紹介したいと思います。
証人喚問と参考人招致の法的根拠
そもそもなんで、わざわざ国会に一般人を呼びだせる制度があるのかって話ですよね。違いを説明する前にこの制度の根拠を解説しときたいと思います。
証人喚問と参考人招致という制度は憲法62条が根拠になっています。国政調査権なんて言われていたりします。
法律は日本の最高法規である憲法の要請を叶えるために存在しているので、どの法律にも憲法の条文の中に根拠があると思っていいです。
ちなみに憲法62条は
第六十二条両議院は、各々国政に関する調査を行ひ、これに関して、証人の出頭及び証言並びに記録の提出を要求することができる。
となっています。
この憲法に実行力を持たせるために、証人喚問や参考人招致といった制度を法律で定める事ができるのです。
ちょっと法律的な話をすると、条文の「国政」とは法律を作るために必要なことを聞く以外にも、政治倫理だったり財政の事などを指していると考えられています。
このように、証人喚問や参考人招致の守備範囲はかなり広いものとなっていますが、ざっくり言うと国民の社会的関心が強い事件で、証人喚問や参考人招致が行われることがあるってことです。
証人喚問と参考人招致の違い
社会的に関心の強い事件で行われる証人喚問や参考人招致ですが具体的にどのような制度になっているのかをここで解説します。
違いその1 強制力の有無
証人喚問も参考人招致も法律に基づく呼び出しという点では共通していますが、
証人喚問の場合は呼び出され正当な理由がないと呼び出しを拒否することはできません。
正当な理由が無く欠席した場合の罰則も決められているので欠席することもできません。
一方、参考人招致は呼び出しに応じる義務がないので拒否することも出来ます。
違いその2 発言の責任の重さ
公の場での発言である以上、証人喚問も参考人招致も道義的責任が問われるという点では共通していますが、
証人喚問の場合は発言への罰則規定が決められているので、虚偽の発言をした場合は偽証罪という刑罰が科されます。
参考人招致にはこのような規定はないので嘘ついても罪に問われることはありません。
違いその3 性質
証人喚問は過去のことを知る為に行われ、参考人招致は政策決定などの未来のことを決めるために行われます。
もう少し詳しく説明すると、証人喚問の目的は「いつ」「だれが」「どこで」「何を」したかを明らかにし、犯罪行為の有無を調べることです。証人喚問をされた時点で事件の関係者と見做されていることが殆どなので、議員によって行われる公の場での取り調べってイメージですね。
一方、参考人招致の目的は識者と呼ばれる人物を招いて今後の政策決定のために力を貸してもらうことです。そして参考人招致での発言は後の政策決定の参考資料となります。
証人喚問と同じく参考人招致も悪い事のように思えますが必ずしもそうとは限らないです。証人喚問の前の資料集めの為に呼び出されるケースもあるのでケースバイケースですけど。
両者にはこのような違いや共通点があります。
ちなみに参考人招致は、証人喚問は何かと手続きとかがめんどくさいために、気軽に識者や関係者を呼べる制度を作ろうって感じでできた制度です。
日当が出るってホント?
ちなみに証人喚問も参考人招致も参加すると日当が出ます。
4時間未満の拘束時間だと1万9000円で4時間以上になると23200円出るそうです。国会までの交通費や宿泊代も出ます。遠方から来る場合はグリーン車の料金が支払われるそうです。ちょっとリッチですね(笑)
参加に伴い仕事などを休むこと等への補償からこのような規定が法律で定められています。
まとめ
証人喚問は
・(たぶん事件に絡んでるから嘘つきたくなっちゃうだろうけど)嘘つくと罪になっちゃうから正直に話してね。正直に話すと罪がばれちゃうから欠席しようとしても駄目だよ。ちゃんとそのとき用の罰も用意してあるよ♪私たち(議員)が知りたいのは事件の真実だよ。国民も知りたいはずだしね!
参考人招致は
・とりあえず、聞きたいことあるから来てよ!別に来なくてもいいんだけどね。罰とかもないし。もし来てくれるんだったら、今後の国の為に役に立ちそうなことをいっぱい聞きたいな♪国民も知りたいだろうしね。でもここであんまり適当なことを言うと、怒られちゃうのでまじめに話してね!!
今回の記事は以上です。最後まで読んでくださりありがとうございます!