もうすぐ大相撲の五月場所が始まりますね~先場所とその前の場所の話題は常に横綱(大関)稀勢の里でしたが、その稀勢の里と同部屋の高安もその裏で堅実に勝ち星を積み重ねていました。先場所は初日から稀勢の里と共に10連勝を飾るなど後半戦手前までは確実に話題の中心にいましたが、そこから3連敗し、最終的には稀勢の里の劇的な優勝で一気に影が薄くなってしまいました・・・
そんな高安ですが今回こそは千秋楽まで話題の中心でいてほしいと願っています。何故なら今年の5月場所は高安の大関昇進がかかっているからです。序盤で連敗して話題の中心からフェードアウトするようなことはないと信じたいです。
そこで5月場所を、高安の大関昇進を楽しむために、大関昇進の目安や高安の大関昇進の可能性について書いていきたいと思います!相撲はそこまで詳しくはないので細かい事は分かりませんが頑張って書いたので最後まで読んでくれるとうれしいです!
高安について書いた記事なので興味ある方はこちらもどうぞ!!
目次
大関昇進の目安
先ずは大関昇進の目安というか基準をおさらいしておきましょう!
大関昇進の話題で「直近3場所で33勝したら大関昇進!」と耳にする事も多いですが、実はこのような明確な基準は設けられていないそうです。飽くまでも過去の昇進の成績を振り返るとほとんどの力士が33勝以上しているからこのように言われるようになったそうです。
どうやって大関昇進が決まるの?
大関の昇進の流れは、
1・前3場所の成績を参考にする。
2・番付編成会議で大関に推薦するか決める
3・推薦が決まると、審判部長が理事長に大関昇進を審議するための理事会の招集を要請する。
※審判部が番付編成会議を所管している。
4・理事会で大関にふさわしいとされたら大関に昇進できる。
このような過程を経て大関になれます。
単純に33勝すればいいって話ではない事が分かりますね~。実際33勝しても昇進できなかった把瑠都や雅山の例などもあります。
逆に言えば33勝できなくても昇進できるケースもあるという事です。稀勢の里や豪栄道は前3場所の成績は32勝でしたが大関に昇進できています。
単純な勝ち星の数だけでなく、相撲内容、番付のバランス、優勝や優勝争いに絡んだかどうかなども見られます。
高安の大関昇進は何勝すればいいのか?
本題の高安の昇進についてここからは書いていきます!いくら明確な勝ち星の基準が無いとはいえある程度は勝ち星を上げないといけない事は紛れもない事実です。そこで最低何勝しなければならないかを考えていきます。
高安の前2場所の成績は
1月場所 11勝4敗
3月場所 12勝3敗
です。
10勝5敗での昇進は無理
メディアの言う33勝を一つの基準と考えれば、すでに23勝しているので5月場所で10勝すればいい事になります。10勝5敗は1つの目安という事は可能だと思います。ですがこの成績では昇進は見送られてしまうでしょう。平成に入ってから大関取りの場所で10勝5敗で大関に昇進したのは兄弟子の稀勢の里だけです。稀勢の里の場合は圧倒的な実力を誇っていた白鵬との対戦成績が互角であった事、直前6場所すべてで10勝以上していて安定感を示していたこと、当時の相撲界を取り巻く状況など、様々な要因があっての大関昇進でした。なので10勝5敗での昇進はほぼ無理だと思います。
11勝4敗でも不安
11勝でも内容によっては昇進できなくてもおかしくないと思います。平成に入ってから11勝4敗で昇進した力士は、貴乃花・雅山・魁皇・琴欧州の4人です。雅山以外は近2場所で優勝或いは優勝同点の成績を残しています。高安は3月場所では12勝3敗で優勝次点の成績は残していますが、肝心なところで3連敗をしてしまい最後まで優勝戦線に居たとはいい難いです・・・
そして大関取りのかかる高安の5月場所はどちらかというと雅山と状況が似ていると思います。高安には優勝或いは同点優勝(優勝決定戦出場)が無いからです。
雅山は12勝3敗・11勝4敗・11勝4敗で合計34勝で大関になっています。成績だけ見ると目安と言われている33勝もクリアしていましたが、同部屋に1横綱2大関が居た為上位力番付の力士との対戦が少なかったこと、昇進の決め手の場所の相撲内容が過去2場所よりも劣っていたこと等の理由から大関昇進への反対意見が出たりしました。雅山は大関にはなれたのですが、わずか8場所で大関から陥落しています。
高安も同部屋に稀勢の里と言う横綱がいるので、雅山ほどではないですが大関・横綱との取り組みは少ないです。11勝4敗だと上位力士相手に1勝しかできなくても残せます。近2場所では高安は大関相手には全勝ですが、横綱相手には1月場所に白鵬に勝った1勝だけで、5月場所で今まで勝っていた大関に負けての11勝だと内容的に尻すぼみの印象を与えてしまいそうです。
雅山の先例がある為11勝4敗だと上位力士相手に勝ち、帳尻合わせ的な11勝ではなく優勝争いをある程度する等しないと来場所に持ち越しなんてことも十分ありうると思います。大関に昇進させてすぐに陥落となると相撲協会のメンツも立たないですし・・・
11勝で昇進するには2横綱を倒し尚且つ千秋楽まで優勝争いに加わる位はしないとダメそうです。
12勝以上なら当確
12勝以上すれば当確です。流石にこの成績で昇進が見送られることはないと思います。横綱相手に3連敗しても大丈夫です。若干の反対意見位は出るかもしれませんが・・・
直前の場所で12勝して大関に昇進できなかったのは把瑠都だけですが、把瑠都はその前の場所が9勝どまりだったので元々優勝をしなければ昇進は無理だったみたいです。高安は3月場所で12勝しているので把瑠都とは大きく状況が違います。なので12勝すれば100%大関高安の誕生です。
高安の越えなければならない天敵(壁)
高安の上位力士相手の通算成績は
白鵬→2勝14敗
日馬富士→4勝14敗
鶴竜→5勝12敗
豪栄道→14勝8敗
照ノ富士→8勝6敗
です。
大関相手には勝ち越しています。これだけでも十分大関クラスの実力はあるとも言えますが、横綱相手にはあまり勝てていませんね。先ほども書きましたが、近2場所だと大関(1月場所の琴奨菊も含む)には全勝です。横綱相手にも近2場所は頑張っており、日馬富士には全敗ですが、鶴竜と白鵬には1度ずつ勝ってます。すでに大関では高安をとめられず横綱が壁となっていますね。
上の番付の力士相手の取り組みは全部大事ですが、特に日馬富士戦がポイントになってくると思います。序盤に星を取りこぼしているとどうしても横綱に勝たなければいけない事も出てきます。11勝で上がるなら最低でも横綱一人を倒さないとだめだと思いますし・・・
高安は白鵬にと鶴竜に1月場所で勝っています。3月場所では鶴竜にも敗れはしましたが抵抗できていました。しかし同じ3月場所で日馬富士には全く抵抗出来ずに一方的にやられています。高安も稀勢の里と同じで腰高な時があるので日馬富士のように出足の鋭い力士に何も出来ずに負けることがあるんですよね・・・そして日馬富士自身の優勝がかかって居る時や弟弟子の照ノ富士の優勝が懸かっている時などは鬼のような集中力を発揮します。先場所の稀勢の里との取り組みなんかも凄かったです!
白鵬は休場明けで相撲勘に若干の不安があるし、鶴竜にも先場所で抵抗できていたので勝てるかもって期待は持てますが、日馬富士に関しては最近の相撲を見る限りだとあまり期待できないです。それも何となく大事なところで日馬富士との取り組みな気がするんですよね。大体10日目あたりから横綱との対戦が組まれると思うんですが、これ以上落とせないってところで日馬富士が出てきそうな気がします(笑)
そして平幕にも天敵がいます。1番の天敵は今場所東前頭4枚目の栃煌山です。過去の対戦成績は5勝18敗と大の苦手にしています。過去1年に絞っても2勝2敗です。番付的に両者が当たるかどうかは微妙なのですが、取り組みが組まれるような事があったら注目です。
先場所敗れている小結の嘉風も要注意です。通算成績は8勝8敗の5分ですが、過去1年だと1勝4敗です。嘉風とはほぼ確実に当たるので要注目です。
更にもう一人上げるとすれば西前頭3枚目の碧山です。通算成績も6勝10敗と負け越しています。過去1年で3回対戦して3敗です。高安も十分でかいのですが、碧山は更にでかいです。まともに立ち合いをすると馬力負けしてしまうので立ち合いには気を付けてほしいです。
番付的にも当たりそうなのでこの一戦も目が離せないです。
まとめ
高安が大関昇進するには最低でも11勝が必要で12勝すれば問答無用で大関。
11勝だと相撲内容が問われることになる。
横綱には分が悪いが、大関2人とはすでに力関係も逆転しているので油断さえなければ勝てるはずです。正直負けたら取りこぼしたって思ってしまうくらい最近は圧倒している。
むしろ高安の課題は合口の良くない平幕相手にいかに取りこぼさないか。。
理想は高安には優勝してもらって文句なしで大関になってほしい。